木工DIYをしていると、こういうシーンがよく出てきます。
「木材をまるく繰り抜きたい!」
「板にまんまるの穴をあけたい!」
こんな時、あなたならどういう方法を取りますか?
DIY経験が豊富な人ならササっと解決できるかもしれませんが、初心者には結構ハードルの高い問題だと思います。
木のおもちゃ、小さな家具、キッチン周りの小物、最近ではスマホスピーカーなどもDIYerの間で人気です。
そんな時必ずと言っていいほど出てくるのが「まるく穴をあける」工程。
私は木工DIYを始めて間もない時にこの問題にぶち当たり「トリマー」とか「ジグソー」がないと無理なんだ……と諦めた経験があります。
そんなもの当然持っていませんから。
その後「自在錐(自由錐)」という道具があるのを知って『あの時これを使えば良かったんだ……』と思ったのを覚えています。
とは言え、自在錐ってどうやって使うの?
なんとなく危なそうだな……。
似たような商品がたくさんあって、どれがいいのわからない。
このように思っている人多いと思います。
この記事ではDIYをはじめたばかりのあなたでも自在錐を使って綺麗な穴をあけられる様に以下の3つを解説します。
- 自在錐の使い方
- 安心・安全のためのカバー紹介
- おすすめの自在錐
特に「綺麗に穴を開けるコツ」は必見です。
こんな方に読んでもらいたい
- 木材の円形カットを習得して「木のおもちゃ」や「家具」を作ってみたいと思っている人
- 自在錐は持っているけど、なかなかうまく穴が開けられない人
- これから自在錐を買おうと思っている人
この記事を読むリット
- 自在錐を使った円形カットでDIYの幅が広がります
- 自在錐のコツがわかって綺麗に穴を開けられます
- おすすめはこれ 「 スターエム 36X 充電ドリル用自在錐 30×120 」
この記事を書いた人
この記事は木工ドリル国内シェア約70%の株式会社スターエム 公式HPを参考にさせて頂いております。
自在錐の使い方
解説にはスターエム 36X 充電ドリル用自在錐 30×120を使うよ。
これがいいんだよね
錐の刃を固定する方法
六角レンチを使ってネジを緩める
かなり固いので刃でケガをしないよに気をつけてください。軽く緩めるだけで刃は動かせられます。
手袋をして作業した方が安全でいいですね。
あけたい穴のサイズまで刃をスライドさせる
バーにミリ単位の数字で目盛りが刻まれています(目盛りは目安です)。数字の線のぎりぎりのところに合わせてください。
内刃と外刃の両方を同じ目盛りのところまでスライドさせます。
写真では50ミリの位置に合わせています。
六角レンチを使ってネジを締める
刃をスライドさせたらレンチでしっかりと固定します。作業中に緩んでくると大変危険ですのでしっかりと締め込んでください。
自在錐の準備はこれで終わりです。
穴をあける方法
早速ドリルに装着して穴をあけてみましょう。
スターエム 36Xの適用機種は14.4V以上のドリルドライバもしくはインパクトドライバとなっています。
絶対に14.4V以上じゃなきゃダメなの?
そんなことはないよ。多少時間はかかるが10.8Vでも綺麗に穴があけられるよ
今回はメーカー推奨より低い電圧の10.8Vのドリルドライバとインパクトドライバで穴をあけてみます。
板をしっかり固定
特にドリルドライバで作業する場合は「回転しようとする力」に注意が必要です。
インパクトドライバは打撃力で押し進んでいくので「回転力」は弱いですが、ドリルドライバは「回転力」に頼っています。
クランプで強く挟み込むのも大切ですが、自分の足で体重をかけて押さえつけるのが安全です。
表と裏の両面から削る
スターエム 36X 充電ドリル用自在錐 30×120は厚さ24ミリまでの板に対応できます。
厚さ12ミリまでの板であれば片面からの作業でOKとなっていますが、板の厚さに関わらず両面から削るのが綺麗に繰り抜くポイントです。
表面から半分ほど削ったら板を裏返して、今度は裏面から残りの半分を削っていきます。
こうして両面から削り取った方がバリが出にくく仕上がりが綺麗になります。
綺麗な穴をあけるコツ
綺麗な穴をあけるコツ
ドリルを上下に動かしながら削るのがポイントだよ
ポイント:削り取る作業中にドリルを上下に動かします。
インパクトドライバで作業している時、ドリルに負荷がかかると回転が止まり削れなくなってしまいます。
そうすると全く作業が進まず効率が悪いだけでなく、軸折れの原因にもなります。
バリバリっと音を立てて回転が止まりそうになったら自在錐を真っ直ぐ上に持ちあげて負荷がかかっている状態から解放させてあげます。
また勢いよく自在錐が回り出したら、ゆっくり真っ直ぐに下におろしていきます。
これを何度か繰り返しながら削り進めていくと綺麗に穴があけられます。
スターエムのHPにあるQ&Aにも出ています。
これで完璧だね!
もう一つポイントがあるんだ
ポイント:板の下に添え木を置かないほうがいい。
加工をしたい板の下に添え木を置いて作業している人がいるかもしれませんが、これはしない方がいいです。
理由はセンタードリルの先端の形状によるものです。
スターエム No.36X 充電ドリル用自在錐のドリルの先端は「先ネジ」タイプになっています。
「先ネジ」タイプは、先端がネジ状(誘導ネジ)になっているタイプのことです。
回転によりドリルが引き込まれていくので、押しつけなくてもどんどんドリルが進んでいきます。
つまり添え木があるといつまでも先に進んでいこうとするわけです。
それでは先ほど書いた様にインパクトがかかりそうになった時、回転させながら自在錐を上下させることが難しくなります。(回転している間は自分で先に進もうとします)
切り残しがないように穴をあけるコツ
ポイント:マスキングテープを活用します。
自在錐を使って丸く繰り抜くと切り残しが出ることがよくあります。
「丸い穴を開けたい」というのが目的であれば気しなくていいですが、「丸く繰り抜いた方」を使いたい時は厄介な問題です。
写真の様にたくさん必要なときに、繰り抜いた木材から一つ一つ「切り残し」を取るのは結構面倒な作業です。
そこで自在錐を使った時に「切り残し」が出ないための方法を解説します。
なんで「切り残し」が出るの?
理由は「遠心力」が邪魔しているんだよ
【繰り抜き方】で紹介したように、厚めの板を繰り抜くときは表側から削った後に、板をひっくり返して裏側からも削っていきます。
ですが、裏側から削り終わる前にドリルの遠心力に持って行かれて中の木材がちぎり取れる現象が起きるのです。
結果として、中心部分が残ったまま引きちぎられる形で切り離されます。
この様にならないためにマスキングテープを使います。
この方法を使えば、最後の最後まで削ることができて自在錐でよくある「切り残し」の問題が解決できます。
私はこの方法のおかげでおもちゃ作り、特に「木の車」を作るのがとても楽になりました。
ダストカバーで安心・安全
刃に触れる心配がなく安全
木材に綺麗な穴を開けるのにとても便利な「自在錐」ですが、鋭い刃が高速回転する道具なので扱うのが怖いと感じる人も多い思います。
少しでも怖さを解消できるアイテムとしてスターエム 充電自在錐用ダストカバー 電動ドリルNo.36X用 No.5006DCというものがあります。
本来は穴を開ける時に飛び散る木屑対策として用意されているアイテムですが、刃を全体を覆ってくれるカバーなので作業中の怖さも軽減してくれます。
使い方はとても簡単。
作業が安定
木屑の飛散を抑制
おすすめの自在錐
自在錐はいろんなメーカーからたくさんの商品が出ていますがスターエムの商品であれば間違いないです。
木工DIYに使う自在錐でおすすめの商品を紹介します。
自分のやりたい作業や、持っている道具に合わせて最適な自在錐を選んでみてください。
No.36X 充電ドリル用自在錐
木工DIYおすすめの自在錐はスターエム 36X 充電ドリル用自在錐 30×120です。
使い方の解説でも使用しましたが木材に「大きめの穴をあける」という目的であればこれを使えば問題なし。
おすすめする理由はインパクトドライバでもドリルドライバでも使えるところです。
DIYをはじめたばかりであれば道具がたくさん揃っていない方も多いと思います。
自分の持っている道具と汎用性の高いものを選ぶのは自然なことです。
穴あけ可能なサイズは30mm~120mm。これだけのサイズを開けることができればDIYでは十分だと思います。
あとは価格。
スターエムの自在錐では最もリーズナブルなラインですが機能は十分です。
木工DIYにおいてこれ以上のスペックを求める必要はありません。
No.36 自在錐
一見、No.36X 充電ドリル用自在錐と違いがわからないスターエム 36 自在錐 30×120ですがこちらはドリルドライバ専用(インパクトドライバに取付付加)です。
インパクトの衝撃に対する耐久性の持たせ方が違うのでセンタードリルの長さや刃の構造も違います。
穴あけが可能な板の厚さも50ミリまで可能でNo.36X 充電ドリル用自在錐と比べてやや厚い板にも穴があけられます。
穴あけ可能位なサイズはNo.36X 充電ドリル用自在錐と同じ30mm~120mmです。
No.5010 ワンタッチ自在錐
スターエム 5010 ワンタッチ自在錐 60×200のメリットは、あけたい穴のサイズ調整がとても簡単になっています。
六角レンチのような工具不要なのでワンタッチで素早い作業が可能です。
ただインパクトドライバには取付不可、ドリルドライバのみ取付可能となっています。
しかも推奨が18V以上のハンドル付きのドリルドライバとなっています。
刃のサイズ調整がワンタッチで簡単なのは魅力的でですが、この条件を満たすドライバを持っていないという方は多そうですね。
穴あけ可能サイズはひと回り大きくて60mm~200mm。
大きな穴をあけたい方にはいいですね。
実際に自在錐を使って「木のおもちゃ」を作った「 誰でも作れる木製おもちゃ【赤ちゃんが喜ぶクルマ】」の記事もどうぞ。
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誰でも作れる木製おもちゃ【赤ちゃんが喜ぶクルマ】
赤ちゃんが喜ぶ木製おもちゃ「車」の作り方を記事にしました。木工未経験者の方でも楽しみながらできる内容となっています。ぜひ読んでくでさい。
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